はじめての方へ

1. 転職理由を整理しておきましょう

紹介会社に登録した際に、弊社に限らず、コンサルタントがあなたに対して「何故辞めようとお考えですか(辞めたのですか)?」と質問させていただくことと思います。この質問なく面談や登録手続きが進んでいく紹介会社は、逆に「おかしい!?」と思っていただきたいくらい重要な確認事項です。
あなたにとっては、あまり思い出したくないような、あるいはお話することに『苦痛』が伴うような内容であるかもしれませんが、できるだけ正確に、率直にお話し下さい。その内容をそのまま紹介先企業に提示するかどうかはそのコンサルタントによって違うかもしれませんが、少なくともコンサルタントしては、「転職して同じ思いをしていただきたくない」という思いを持ってマッチングをしていきたいと思うのです。
また、応募してくる薬剤師の前職退職理由を問わない企業というのも、逆に怪しいと思っていただいていいでしょう。大切な職場の仲間を採用するのに、『誰でも良い』というスタンスで採用活動をしている企業は、きっとその分退職者も多いと想定されます。
心ある企業は必ず「その方はどうして前職をお辞めになったのですか(辞めようとしているのですか)?」とコンサルタントに確認するはずなのです。
この時に、納得性のある退職理由を説明できないと、『残念ながら書類NG』ということにもなりかねません。
これまでの職歴の一つ一つの退職理由について、時間をかけてでも、整理しておきましょう。適切な表現が見つからない場合は、コンサルタントに遠慮なくご相談ください。


2. 「これだけは」という希望条件を明確にしておきましょう

新たな職場への期待はどんどん大きくなるもの。収入やお休み、ステップアップのための体制等々、希望条件はそれこそきりがないほどにでてくるものですが、そうそう『全ての条件を満たす求人』は見つからないものです。
希望条件は必ず優先順位をつけて、『必須』条件と『できれば』条件とに整理してコンサルタントにお伝えください。「年収○○○万円以上、これが必須です」という事と、「△△の条件が叶えば年収は○○○万円未満でもかまいません」という場合とでは、かなり違ってくることはご理解いただけることと思います。
希望条件についての、あなたのイメージとコンサルタントのイメージがぶれていては、中々ピントの合った求人の紹介ができません。
「色々希望が有り過ぎて」、あるいは「最近の給与の相場がわからないので」と言った場合は、コンサルタントに遠慮なくご相談ください。


3. 退職してから探すか、在職中に探すか

この点については、さすがにメリット・デメリットがありますので、一概にどちらが正解とは言えません。
家庭やローンをお持ちで、収入に切れ目をつけたくない場合は、在職中に探すことになると思いますし、「転職のタイミングで久しぶりに海外旅行でも」とお考えでしたら、まずは現職を一旦退職し、転職活動に集中することで、短期間で決定し、リラックスして旅行に行っていただくことができるでしょう。
薬剤師採用は、「面接・適性テスト等も含めて1回だけ」の訪問で答えが出るところが多く、他の職種のように『一次面接、二次面接、最終面接』といったような時間的なロスがあまりありません。
極端な場合は、しっかりスケジュール調整しておくことで、退職後数日の間に数件の面接審査をお受けいただき、翌週には内定~職場見学、次の月の1日から出社というように、非常に短期間で転職していただくことが可能です。
また、後に述べますように、『引き留め』にあって退職日がずるずると延びやすい事も薬剤師転職の特徴です。ほとんどの企業はその点御理解いただき、「待って」くれるはずですが、それでもあまり間があきすぎると事情も変化することがあります。「当初は○○店で採用予定でしたが、さすがに3ヶ月は待てないので、△△店に変更したい」等と条件が変わることもありますので、できれば『まず退職(または退職上申して最終出勤日を決めた上で)』してから活動に入ることをお勧めします。


4. 退職上申時の注意事項

退職を上申する際に大切なことは2つ。
●気持ちをしっかり持って上司とのお話に臨むこと
●引き継ぎや御挨拶はしっかり行うこと
・・・ありきたりではあるのですが、つきつめてしまうと、この2点をしっかり守ることが、やっぱり一番大切なことです。
退職上申すると、かならず会社側から「何故退職するのか?」の確認があるはずです。
例えば給与面や評価と言った点で不満があっての転職でも、一般的にはそれを正直に申し出るケースは少ないのですが、何故なら、
「では、来春から給与を年30万円アップするので、それなら思いとどまってくれるね?」などと、ハンドリング(説得)されてしまう可能性があるからです。
そうした「囁き」にグラグラしてしまうタイプの方は、別途なんらかの「大義名分」をお考えの上で上申してください。
冒頭の「気持ちをしっかり持って」というのは、そうした「囁き」があっても、
「いや、お言葉はありがたいのですが、もう決断しましたので」と、毅然とした態度でお話をして欲しいということです。
また、ここでぜひご認識いただきたいことは、『一度退職上申をした以上、思いとどまったとしても、あなたの人事記録にはしっかりと記載されてしまう』ということ。
そして、先のように『年30万円アップ』という条件を得たとしても、幾日も経たないうちに、「あの人は退職を申し出て、年収アップの条件で思いとどまったらしい」などと噂になってしまう可能性があることです。
いずれにしても、職場の雰囲気はきっと良くないものになってしまうはずなのです。
「上申した以上は引き継ぎやシフト対応等でご迷惑をかけずに退職する」という、しっかりした気持ちを持ってください。
実際のところ、あなたのご事情ではどういう内容で上申すべきか?それこそ、コンサルタントの出番です。遠慮なくご相談ください。


5. 高年収の落とし穴

薬学部が「4年生から6年制に変る」時期に高騰した薬剤師給与水準ですが、その後6年制卒業生が順次出始めたことと合わせ、残念ながら右方下がりの傾向となっています。
国家試験の合格率低下傾向や、地域によっての薬剤師数の減少といった問題もありますが、逆に『診療報酬改定』という経営サイドにとって非常にインパクトの大きな問題もあります。
現在、「高年収」というと600~800万円といった水準になるかと思いますが、残念ながら転職いきなりの年収と言う事では、最大値で650万円くらいが上限となっています。
それも、「一人薬剤師」や、「ラウンダー(周辺店舗を巡回支援するヘルパー的ポジション)」、「深夜勤務」、「僻地勤務」という条件がついていることがほとんどです。
そして一番懸念すべきは、求人票に出ない「人がどんどん辞める理由」がある店舗です。
それは、「なんらかのコンプライアンス的な問題があって人が辞めてしまう」場合や、「職場や経営者、あるいは門前のドクターとの人間関係面が原因」である等、『勤めてみないとわからない問題点』である場合がほとんどです。
コンサルタントは日々の登録面談の際に、その薬剤師の方の転職歴を一つずつ確認しますが、『特定の会社は、皆様同じ理由で辞めている』ことがわかります。
今後は診療報酬対策として「24時間開局」とする薬局(調剤基本料の特例除外要件)が出てくることと思われますが、そうした「あらかじめわかっている勤務条件で高年収」である場合は別として、『一般的な勤務条件なのに高年収』である求人については、その背景をしっかり紹介会社に確認していただき、納得できるものであってはじめてお話を進めてください。
また、それ以前に「高年収求人に問い合わせすると、決まって『あ、その求人は充足しました。こちらの求人をお勧めします』と言われて、希望に合わない求人を勧められた」というご不満の声を伺います。こうした点にもぜひご注意下さい。


6. 扶養内で働く

現在は、年収103万円、130万円という「壁」があることはご存じのことと思います。
しかしながらこの基準は非常に低い収入ラインを想定して決まったものですので、薬剤師の皆様の働き方には、正直なところそぐわないものとなっています。
例えば年収103万円内でパートで働く場合、時間給が@2,000だとすると、年515時間、つまり月に約43時間、週に11時間弱となります。短時間の労働でこれだけの年収になるところは効率的で良いのですが、週に11時間というと、5.5時間×2日、または3+4+4時間の3日勤務といったシフト構成が必要になり、職場の人員構成上は中々調整がうまくいきません。
したがってこうした働き方を希望される薬剤師の多くが中々職に就けないケースが出ているのが現実となっています。
今後については、政府が「雇用拡大」「社会保険加入」を背景に扶養条件の見直しを行っていますので、その方向性がはっきりするまでは何とも言えませんが、こと、時間給相場の高い薬剤師の方にとっては、おそらく歓迎しない内容になることと思われます。
したがいまして、現在、または今後「扶養内」で働こうという方は、『現在103万扶養の方は130万レベルに』、『現在130万レベルの方は扶養対象外に』という働き方を想定しておく必要があります。
それに伴って、ご主人の会社の家族手当の改訂の方向性や、お子様を預ける先の見直しといった要素についても積極的に情報収集していただかなくてはなりません。
実は、この「扶養内で働く」という点は、紹介会社のコンサルタントがお手伝いしてなんとかなるという要素ではありません。
お住まいの地域自治体の事情や、ご主人の会社の事情、子育てを支援してくれる祖父母の方等の事情がお一人毎にまったく異なることが理由です。
ぜひ今後も法律の動きにご注意いただくことと、常日頃からご主人と意見交換等をしていただきますよう、お願い致します。


7. OTC/調剤併設店って?

おそらくほとんどの薬剤師の方が「最近、『OTC専門』の求人が減少した」ことにお気づきのことと思います。
OTC販売の中心勢力であるドラッグストアーでは、競争激化する中で他社との差別化や、売り上げ拡大の戦略として、「調剤併設店」あるいは「調剤専門店」の拡大に力を入れています。
もちろん、もうひとつの大きな理由が「NET販売の条件緩和」であることも間違いありません。
その結果、これまでOTC専門だった店舗において、「薬剤師がいない(もしくは採用難なので)ので、一類を置かない」または、「調剤室を増設して併設店とする」という動きが加速しています。
つまり、『薬剤師を置かず、一類の販売はNETで』、『薬剤師のいる店舗は調剤室を置いて新たな売り上げ増を目指す』という方向になっているのです。
この傾向は都心部ほど顕著で、例外は「空港内OTC店」や「外国語対応が求められる地域、場所でのOTC販売」ということでしょうか。
また、高齢化で一類医薬品のNET購入が進まない地方エリアも、まだまだ薬剤師の配置対象となっているようです。
しかし、ここで問題となっているのは、そうしたドラッグストア側の事情とは別に、薬剤師の側の感覚として、「併設店は力仕事がある?」「処方箋の無い時はレジや品出しをする?」「土日出勤がある?」「勤務時間が遅い(長時間)?」といった先入観がある事で、中々こうした店舗への配属を積極的には求めない傾向があるようです。
各社ともそうした要素は想定しており、紹介会社向けの説明会等を開催して、「調剤専任として採用する」とか、勤務時間や休日条件についての詳細説明会を行って薬剤師の皆様に安心感を訴え、採用促進につなげようとしています。
ではこうした併設店に勤務するメリットは?とご質問をいただくこともありますが、この場合は、まず「突然他企業に買収されて経営が変るといった不安定要素が少ない」とお答えしています。
調剤専門店は業務内容が限定されている半面、診療報酬改定や門前のドクターの様子などの外的要因に経営が左右される可能性も高く、現実にここ数年で相当数の薬局が、閉局や買収といった形で動いています。
これまで調剤専門店でのみの勤務経験の方は、不安なこともあるかもしれませんが、こうした色々の事情の変化もありますので、お気軽にご相談ください。


8. 紹介会社は何社登録すればいい?

これも何社が正解という答えはありません。あなたにとってスムーズなやり取りができる、信頼できるコンサルタントにめぐり会えれば、その1社とだけのお付き合いで全く問題ないでしょう。
実は、一般的な営業職やエグゼクティブ転職のケースと違って、薬剤師の方の場合は「複数の紹介会社に登録するメリットはあまり無い」というのが現実です。
なぜなら、前者のような採用案件の場合は、「買い手市場」であることが多く、採用側が紹介会社を厳選して求人を出しているケースも多々あるのですが、薬剤師採用は「売り手市場」ですから、採用側は「あらゆるチャンスで薬剤師の採用確保を図っている」のです。
したがって、「当社だけが持つ『非公開求人』」というのは、薬剤師求人の場合は現実にはありえず、どこの紹介会社も持っている求人であるといえます。
つまり、「たくさん登録することで、いままで触れることがなかった求人にめぐり会うかも」という理由で複数登録するのであれば、それは残念ながら見当違いとなる可能性が高いです。
しかも、次に申しあげるような、デメリットに繋がる可能性もあります。
それは、ほとんどの薬剤師の方が転職時に「勤務エリアを限定」されることからくるものです。
薬剤師の方の転職の際は、ほとんどの方が「○○駅から徒歩10分以内」といった通勤条件を重視して転職をお考えになります。
この傾向は、前出の営業職やエグゼクティブといった職種に比べて非常に強い傾向なのですが、物理的にその範囲に該当する調剤薬局が10件であったり、あるいは100件であったりしても、一つの紹介会社が、その全ての薬局に「現在の薬剤師採用枠を確認」することは簡単なことなのです。

そこに「いや、当社は●●という紹介会社しか利用しない」というこだわりをもつ薬局がいくつあるでしょうか。
ほとんどの薬局が、「よい人を紹介してくれるのであれば、紹介会社はどこでもかまわない」というオープンなスタンスで採用活動をしています。
もしもあなたが、「勤務エリアは、現住所から60分以内なら、電車、バス、車通勤、なんでもかまわない」という場合でも、最大2~3社の登録で十分ではないでしょうか。
そして、できれば、「A社さんには、○○線沿線で探してください」、「B社さんは××線方面で探してください」、「C社さんは、隣の県との境目のこのエリアで、車通勤OKで探してください」といったように、エリアを区分して依頼する方がよいでしょう。
もうお気づきかもしれませんが、紹介会社をたくさん登録することの一番大きなデメリットは、『求人企業に問い合わせが重複し、あなたのイメージダウンになる可能性がある』ということです。
求人先に電話確認した際に、「ああ、その方なら、すでに3社から問い合わせがありましたよ、あまり節操が無い方のようなので、お断りしました」という反応も何度も経験しています。
酷いケースになると、「同じ方のようですが、紹介会社によって勤務希望条件が違うんですよね。だからもしかしたら別の薬剤師の方かなと思ったんですが、よくよく聞いてみると、やはり同じ方であるとしか思えないんです。どうしてこんなに希望件がバラバラ違うんでしょうね…」という回答が返ってきたこともあります。
おそらく、しっかりした希望条件のヒアリングをする前に、フライングで求人打診してしまった紹介会社があるのでしょう。
こんな状況で、もしも面接に伺ったとしても、きっと「よくない先入観」を持たれたままの面接になってしまいます。
つまらないことで、せっかくの好求人を失しては意味がありませんね。
ぜひご参考ください。


9. 紹介会社の対応に???

日々、ご登録の薬剤師の方と直接面談してお話しを伺っておりますと、恥ずかしいことに、同業界の紹介会社の対応について「???なお話」を耳にすることがあります。
もちろん面談の場だけでなく、求人紹介のお電話等でもこうしたお話を伺うことは頻繁にありますので、ここでエピソードとして、いくつか上げておきたいと思います。
中には、新規問い合わせの初期の時点でこうしたポイントに気付き、上手に『防御』された薬剤師の方もいらっしゃいますが、残念ながら「条件が合っていない会社に強引に入社を迫られた」ケースや、「コンサルタントの強い口調に恐怖感を覚え、ご主人に対応をしてもらってようやく辞退できた」ケースも現実に伺っています。

具体的なケースをご紹介します。
※以下に記載するのはすべて薬剤師の方々から伺った実話です。紹介会社・薬剤師様の特定に繋がるご質問にはお答え致しかねますので、あらかじめご承知置きください。

◆無理やり他の紹介会社とのつながりを切らせようとするケース
・「どこの紹介会社に登録していますか?・・・ああ、あの会社は色々問題があると聞いたことがありますよ。あまり深くお付き合いされない方が良いですね」
・「当社の求人情報をご利用されたい場合は、今後他の紹介会社にご登録されないことをお約束いただいていますが、よろしいでしょうか。」

◆無理やり面接に行かせようとするケース
・「まずは当社の紹介する求人に最低3件は面接に行ってください。その中にご希望に合うところが無かったら、どうぞ他の紹介会社のお勧めする求人の面接に行ってくださって結構です」
・薬剤師の方が『今日、他の紹介会社から紹介があったところで面接を受けて、とても良かったので、決めたいと思います。すみませんが○○薬局さんは辞退します』と申し出たところ、「それは困ります。あなたが『毎週水曜日は休み』と言っていたので、実は今度の水曜日の14時に、面接予約を入れてあるんですよ。先方の役員の方の都合をなんとか調整してもらっているので、キャンセルは困ります。どうしても別の薬局に行くとしても、この面接には行ってください」

◆面接前に希望条件を明示してくれていないケース
・薬剤師の方が『勤務は毎週3日、9時~14時迄で、時間給は2000円以上の希望です、あと、年に一回、1週間のお休みが欲しいです』と申し出て登録。紹介会社から求人の紹介があり、『1週間のお休みの件も大丈夫ですか』と確認したところ、「大丈夫です。また、面接の場でも直接ご質問してください」と言われ面接に。
すると、面接官が「年に1回、1週間のお休み?いや、聞いていませんでした。それは絶対条件ですか?」と言って顔色が変わり、ちぐはぐな、嫌なムードの面接に。終了後、その点をコンサルタントに確認すると、「いやあ、○○さんはまだお若くて調剤歴もそれほど強くないのに、そんなこと(毎年一回、1週間のお休み希望)を先に申し出たら書類でNGになってしまうかもしれないじゃないですか」という回答であった。

◆入社を強要するケース
・本社での面接終了後、好印象だったので、実際に配属予定となる店舖の見学を申し出たところ、紹介会社から「いや、先にご入社をお決めいただけたら調整します。聞いたところ、他にも応募者がいるようなんですよね。回答が遅くなるとそちらの方に決まってしまう可能性もゼロではないですから」といって、見学をあまり進めない雰囲気。しかたなくそのまま入社したところ、管理薬剤師のパワハラまがいの言動が酷く、実は次々と薬剤師が辞めてしまう店舗だったことが判明。コンサルタントはそうした状況を知っていながら勧めていた模様。
しかも、その点を追求し、早期退職を決断したことを言ったところ、「わかりました、それでもとにかく6ヶ月は辞めないでください、その間に次のところを探しますから。6ヶ月以内に○○さんがお辞めになってしまうと、私、ぼうず(頭)にしないといけないんですよ」
・面接終了後、××社コンサルタントからメールがあり、「おめでとうございます。内定です。○○社様より伺いました採用条件を下記に記しますので、ご確認ください。ご確認いただきましたら、念のためメール返信ください」とのこと。ざっと条件を確認し『内容確認しました』と返信。しかし実際にはその後で面接を受けた他紹介会社からの求人が気に入り、入社を決定。××社に辞退の連絡をしたところ、「ええ!?何を言っているんですか?先日のメールで入社ご了解いただいたじゃないですか!もう先方はご入社準備に入っていますよ」との返事。聞けば、先日の内定案内メールの一番下に、「なお、本メールへのご返信をもってご入社承諾いただいたものとみなします」という一文があった。
※この薬剤師の方は、メールの最後までしっかり確認しなかった非は反省しつつも『こうした意思確認の仕方には納得できない』としっかり主張され、××社コンサルタントも辞退を了承し、決着しました。

これらのことは、紹介会社のいわゆる『社風』が生み出すものであると考えられます。
私自身もこうしたお話を伺う都度、「薬剤師の方と企業の『ご縁』を取り持つたいへん社会性の高い仕事に携わっている」という基本的な部分を再確認し、自省していきたいと思っています。
前項の「紹介会社は何社登録すればいい?」と連動したお話ですが、結論としては、『いくつ登録するか』ではなく、『どこに登録するか』がとても重要なポイントであることがおわかりいただけたことと思います。
あなたの接している紹介会社のコンサルタントの言動から、こうした「???」なニュアンスが感じられた事はありませんか?
ほんの少しだけアンテナを張っていただくことで、無用のトラブルを避けることができるかもしれません。
また、現在こうしたトラブルでお悩みの方も、お気軽にご相談くださいませ。


10. 面接時の禁句とは?

数年前までは「面接に行けば落ちることは無い」と言われた薬剤師の面接ですが、企業の方から、「今回残念ながら見送りと…」となったケースがでてきているようです。
自分としては特段問題無く面接を終えたつもりなのに、こうした結果になってしまったという方は、もしかしたら、面接時の『禁句』に気がつかず、発してしまわれたことが原因かもしれません。
それは…
『こちらは、急なお休みが取りやすいでしょうか?』という質問と、
『きつそうですね、私にできるかな・・・』というものです。
どちらも、いわゆる「まじめな方」ほど、つい出てしまう一言です。
まず最初の言葉については、面接担当者や、職場でその話を聞いている先輩の皆様から、
「勤める前から、休むことを考えている」と、そんなふうに受け止められてしまうこともあるのです。
そうすると、面接が終わってのミーティングで、「私は採用に反対」と言う声になってしまうかもしれません。
どこの職場でも、特に女性が中心となっている場合は「急なお休みが取れる」ということは大きなテーマですし、あるいはその為の増員採用かもしれないのです。
小さい子供や介護している親に何かあったとき、急に休めるだろうか?という不安は、もちろん、だれでも気になることなのですが、大切なことは、
『急なお休みが取りやすいかどうかは、入社後のあなたしだい』であることをしっかり認識してください。
もちろん人間である以上、だれでも自分の体調不良や家族のアクシデントはありえます。
まずは、職場のだれかにそうした『急なお休み』が発生した際に、率先してヘルプしてあげてください。
シフト組みのミーティングで、「この日だけ、交替してもらえますか」という相談があった場合には、できるだけ協力しましょう。
そうした日々の積み重ねが、
「いざという時、急に休んでも、誰からも、何も言われない」状況を創り出してくれるのです。
もちろん、「一人薬剤師」や、そうでなくても少人数の場合は中々難しいケースもでてきますので、コンサルタントに、「ある程度の人数の職場がいい」と、遠慮なく仰ってください。

二つ目の、『きつそうですね』は、むしろ貴方がその職場に好印象をもった際に、あるいは、面接担当官と、いい感じでお話しがすすんだ際に、『つい』気がゆるんで発してしまう、そんな一言です。
ほとんどの方が、本当に「これはきつそうだ、自分には無理だ」と思ったら、その場では何も言わず、後で紹介会社に「無理です」と仰って、お断りすることと思います。
逆に、面接担当者やお店の方の印象が良く、お話しがはずんだ時ほど、つい「身近な」つもりになってしまい、自分は前向きなのにもかかわらず、ディスカウントした謙虚な言葉がでてしまうのです。
しかし、あなたの実際の気持ちはどうあれ、「できるかなあ・・・」は、職場の方を不安にさせます。
『できないことをできると言われるよりも、まだまし』と思っている方、面接の時は、そうした配慮よりも、「アピールの場」という原則に帰りましょう。
ベストアンサーは、
「正直言って、慣れるまではご迷惑をおかけするかもしれませんが、できるだけ最短の時間で皆様に追いつくように、頑張ります」と、笑顔で、胸を張って仰ることです。
きっと、そうしたご縁で入社された職場では、充実した日々を送れるものと思います。


11. 面接時の服装について

面接時の服装については、原則として男性・女性とも「スーツ」で決まりです。
男性はネクタイ着用、女性も襟付きのブラウスやシャツに上着という組み合わせ、靴はダーク系の皮仕様のもので、エナメル系は避けていただきます。
ちなみに昨今のビジネスフィールドでは、特に夏場の「ノーネクタイ」が通常化しており、企業訪問時も、逆に来客応対時も「ノーネクタイ」でという企業が増えてきています。
でも、暑い中、本当に申し訳ありませんが、こと『面接』に至っては、やはりネクタイを着用してください。
審査する側からすると、「TPOをきちんとわきまえた方だな」ということで好印象になることは間違いないのです。
また、同様に女性のスーツで、上着の下に「Tシャツ」というケースは、面接ではご遠慮ください。
別日程で実施される職場見学や、内定が出た後の入社前研修等ではかまわないと思いますが、面接当日は前出のように「襟付き」のものでお願い致します。
ちなみに、「現職先の勤務終了後に面接に行く」際だけは、上記の例外があります。
つまり、「いかにも『面接に行く服装』で現職先に出社したくない」というお気持ちに対して、ほとんどの企業がご理解を示してくれます。
たしかに、現職の職場で、「おっ!どうしたの?今日はどこかに面接でも行くの?」などと詮索されるのは、避けたいものですよね。
この場合に大事なことは、あらかじめ先方に伝えておくことです。
弊社担当コンサルタントに、予め「業務終了後に面接に行くので、リクルートスーツはちょっと避けたいです。
失礼の無い服装で伺いますので、先方にお伝えください」と仰っていただければ、弊社から先方に、状況ご説明し、ご理解を取り付けておきますので、ご安心ください。
ただし、こうした場合でも、サンダル等、カジュアルすぎる靴での訪問は失礼になるものですので、ご注意ください。
その他、個別のシチュエーションでの服装にお困りの場合は、遠慮なくお問い合わせ、ご相談下さい。


12. 職場見学時のポイント

職場見学の際のポイントは、皆様お一人毎に観点が異なるものと思いますが、特にお仕事に直結する機械(電子薬歴等)や処方箋の内容といった専門的なご質問以外で、忘れやすい項目や、確認しておくと便利なことなどを、いくつか整理しました。
ご参考ください。
 ア) 通勤時間・経路、車・バス通勤の場合は道路の混み具合や一方通行の状況。
 イ) 店舗周辺の環境、同じビルに同居するテナントはどういった店舗か。
 ウ) 周辺の買い物事情。コンビニの有無等。
 エ) 自転車通勤を希望される場合は、停める場所を必ず確認。
 オ) お昼休みはどう過ごされているか(どこで食事をしているか)。
 カ) 着替えをする場所・ロッカーの状況。
 キ) 通勤時の服装についてのルール。
 ク) トイレ掃除当番の有無。
 ケ) 休日の携帯電話緊急対応の有無。
 コ) シフトサイクルと決定のタイミング(休日申請等は毎月何日までに申請か)。
 サ) 休憩室の様子。
 シ) 処方箋が途絶えた時に椅子に座れる環境かどうか。
 ス) 喫煙の可否、可の場合は場所等について
その他、職場見学の場では聞きづらいご質問についてはコンサルタントにお問い合わせください。


13. 処方箋枚数と薬剤師の必要数

特に調剤薬局や併設店に応募する際は、その店舗で、どういった科目の処方箋を、何枚くらい、何人の薬剤師で対応しているのかということは、どなたにとっても大事なポイントです。
法律では1日の応需枚数が「1年平均で40枚」につき1名という基準であることはご存知かと思います。
これは、夏冬で枚数が大きく差が出るような店舗でも、あくまで平均値に合わせて薬剤師が在職していれば問題無いという内容です。(例:夏場50枚平均、冬場85枚平均、年間70枚平均、薬剤師数:2名)
また、眼科・歯科等の特殊科目(処方が軽い科目)の処方箋については、枚数の3分の2で計算することが認められています。
例えば全て眼科処方箋で年間平均90枚⇒約60枚に軽減となり、90枚だから3人必要というところが2人で可ということになるのです。
逆に総合病院の門前等で、「重いお薬」の調剤が多く、50枚でも3人いないとキツイといった職場もあります。
そうした総合病院門前では、特に午前中に枚数が集中する傾向が強いので、午前中のみのパート職の採用枠が多いことも事実です。
また、門前のクリニックや病院の診療内容によっては、特定の曜日のドクターに人気が集中し、枚数が跳ね上がるということもありますので、単純に枚数と人数だけで職場の様子を判断するのは難しいものです。
また、事務員の人数や、薬歴の処理の仕方によって、残業時間への影響がでることもありますので、出来るだけたくさんの情報を得て、選択のご参考としてください。


14. 社会保険加入の基礎知識

パート希望の薬剤師の皆様が、もしかするとたまに混乱してしまいがちな、「社会保険加入条件」について、おさらいしておきましょう。
「週に30時間働けば、加入できるんでしょ?」というお言葉をよく耳に致しますが、正式には少し違います。
1.1日の勤務時間(日によって変わる場合は1週間の勤務時間)
2.1か月の勤務日数
上記の1・2の両方が同じ業務に従事する正社員の方の『おおむね4分の3以上』であることが条件です。
先程の「週に30時間でしょ?」というのは、大半の企業が「週40時間制」ですので、その4分の3ということで、『30時間』というお話になっているのです。
ご注意いただきたいのは、就業時間、所定勤務日数は、企業によってまちまちであるということです。
「うちは週に40時間、月に20日が所定です」という企業の場合は、『週に30時間以上、月に15日以上』の勤務が加入条件となります。これが仮に「うちは週に42時間、月に22日でシフトです」というケースがあった場合、『週に32.5時間以上、月に17(16.5)日以上』という条件に跳ね上がってしまうのです。
ちなみに、この『おおむね4分の3以上』というのは、企業の判断で労働者に有利な(加入しやすい)条件に設定することが可能です。「うちは週に42時間だけど、30時間以上なら社保加入OKだよ」とか、「うちは週40時間だけど、28時間以上で加入できます」といったバラつきがでてくるのは、それが理由です。
皆様の個々のご事情で、『社保加入必須』の方や『社保は入りたくないのでギリギリで』といったご希望がおありのことと思います。
求人内容の確認の際は、上記の社会保険加入条件が、「企業毎に異なる」ということに、くれぐれもご注意ください。


15. 平成26年度の診療報酬改定と薬局経営

話題となった平成26年度の診療報酬改定ですが、特に「これは要注意」というのは、どういったポイントか、簡単にご説明させていただきます。
まず、対象となる薬局は、「××赤十字病院」等の大型総合病院の門前で処方箋を応需されているようなケースで、「調剤基本料の特例規定の上限が拡がって」しまい、該当するようになってしまったということです。
具体的には、「月4000枚以上の処方箋枚数、特定医療機関比率70%以上」というのがこれまでの特例規定でしたが、これが「月2500枚以上、特定医療機関比率90%以上」という規定に改訂されたものです。
これに該当すると、特例規定の減点で済むだけではなく、基準調剤加算の算定が出来なくなってしまうことが問題なのです。
例えば新たに特例規定に該当すると、処方箋1枚当たり@250円の減収です。
ギリギリ2500枚を応需しているような薬局では、1ヶ月あたり625000円の減収、1年ではなんと7500000円にもなってしまうのです。これは薬剤師1名分の人件費に十分該当しますね。
そして、この特例規定から除外されるための要件に注目です。
その要件は、「24時間開局すること」となっています。
「24時間開局」とは、「24時間調剤体制整備」という基準調剤加算条件とは全く異なり、実際に店舗に薬剤師を当直勤務させるという内容です。この条件を満たせば特例規定から除外されますが、現実的には深夜勤務の安全性や就業する薬剤師の確保の問題等、そうそう簡単に実現するものではないようです。隣接地にもう一件薬局を開店し、処方箋枚数を分散させようとするケースなどもこれから増えてくるかもしれません。
そして、もう一つの条件である『特定医療機関処方箋比率90%以上』という点にも注目が集まっています。つまり、10%を超える枚数が、他の医療機関から確保できれば、特例除外となるということです。
該当することが懸念される薬局の場合、面対応や、施設在宅処方箋等の他医療機関からの処方箋枚数比率を増やすことで、特例規定の対象外になる工夫をすることも求められているのです。
法律の動きが、薬剤師の働き方や薬局経営そのものに大きく影響を与えていく、そんな事例の一つとなっています。


16. 成長させてくれる会社とは?

薬剤師の方と面談させていたくと、特に若い薬剤師の方で、教育体制、研修体制の整備状況にこだわる方がいらっしゃいます。
新しいお薬の情報収集に関する不安かと思って聞けばそうではなく、「自分はまだまだ未熟なので、勤めながら『成長させてくれるところ』に転職したい」とのこと。
確かに、教育体制、研修体制は大事ですし、それ自体は決して間違ってはいないのですが、主旨として、「一人の人間として、自分を大きく成長させたい」という場合は、少々方向性が異なっていると思います。
つまり、「研修」とは、あくまでも「その会社の基礎知識や業務に関する知識」を身につけることが内容の中心であって、ご自身の本質的な対応力/判断力/説得力といった『人間力』を成長させたいのであれば、研修や教育体制に期待をしても難しいのではないかと思います。
人間的に成長するためには、様々な仕事の場面を経験し、たくさんの人と出会ってコミュニケーションをし、さらにたくさんの「失敗」を経験するしかありません。

未経験でもチャレンジさせてくれる
失敗してもそれが糧になる
その結果、周囲を納得させられるだけの説得力が身につく

一定の社会人経験がおありの方にはご理解いただけることと思います。
部下(従業員)にたくさんのチャンスを与える上司(会社)が、一番、部下(従業員)を成長させるということです。
新たな勤務先では、様々な仕事のチャンスをいただき、真摯に取り組んでください。
その中で、失敗もあるかもしれませんし、思うような結果が出ずに悩んでしまうこともあるかもしれませんが、そうしたことを通じて、人間として成長していることを実感してください
もちろん、薬剤師である以上、常に色々なお薬の情報を吸収することも大事なことです。
そうした研修体制の充実度合いをご心配される事は当然のことです。
遠慮なく弊社コンサルタントにお問い合わせくださいませ。


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